2019年11月25日月曜日

【原文ルビ訓読】禅林句集 14字 011-020


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14011-020

11[会元11
一句明々 該万象、
重陽九日 菊花新。

一句明々として万象を該ぬ、
重陽九日菊花新なり。

一句(いっく)明々(めいめい)として万象(まんぞう)()ぬ、
重陽(ちょうよう)九日(くじつ) 菊花(きっか)(あらた)なり。

12[貞和6
一句当陽 本現成、
平々仄々 仄平々。

一句当陽 本現成、
平々仄々 仄平々。

一句(いっく)当陽(とうよう) (もと)現成(げんじょう)
平々(ひょうひょう)仄々(そくそく) (そく)平々(ひょうひょう)

13[碧巌37
一曲両曲 無人会、
雨過夜塘 秋水深。

一曲両曲人の会する無し、
雨過ぎて夜塘秋水深し。

一曲(いっきょく)両曲(りょうきょく) (ひと)()する()し、
(あめ)()ぎて夜塘(やとう)秋水(しゅうすい)(ふか)し。

14
一池荷葉 衣無尽、
数樹松花 食有余。

一池の荷葉 衣尽くること無し、
数樹の松花 食余り有り。

一池(いっち)荷葉(かよう) ()()くること()し、
数樹(すうじゅ)松花(しょうか) (じき)(あま)()り。

15[会元3
剛被世人 知住処、
又移茅舎 入深居。

剛いて世人に住処を知られ、
又茅舎を移して深居に入る。

()いて世人(せじん)住処(じゅうしょ)()られ、
(また)茅舎(ぼうしゃ)(うつ)して深居(しんきょ)()る。

16[虚堂5
一自赤心 来報国、
辺頭刁斗 不曾聞。

一たび赤心にして来って国に報じてより、
辺頭の刁斗 曾て聞かず。

(ひと)たび赤心(せきしん)にして(きた)って(くに)(ほう)じてより、
辺頭(へんとう)刁斗(ちょうと) (かつ)()かず。

17[類聚5
一把柳糸 収不得、
和風搭在 玉欄干。

一把の柳糸 収不得、
風に和して搭在す 玉欄干。

一把(いっぱ)柳糸(りゅうし) (しゅう)不得(ふとく)
(かぜ)()して搭在(とうざい)す (ぎょく)欄干(らんかん)

18[虚堂8
一把骨頭 挑去後、
不知明月 落誰家。

一把の骨頭 挑げ去って後、
知らず 明月 誰が家にか落つ。

一把(いっぱ)骨頭(こっとう) (かか)()って(のち)
()らず 明月(めいげつ) ()()にか()つ。

19[会元20
一拶当機 怒雷吼、
驚起須弥 蔵北斗。

一拶 機に当って怒雷吼ゆ、
須弥を驚起して北斗に蔵す。

一拶(いっさつ) ()(あた)って怒雷(どらい)()ゆ、
須弥(しゅみ)驚起(きょうき)して北斗(ほくと)(ぞう)す。

20
一段風流 玉琢成、
一枝留得 旧風流。

一段の風流 玉琢き成す、
一枝留め得たり旧風流。

一段(いちだん)風流(ふうりゅう) (たま)(みが)()す、
一枝(いっし)(とど)()たり(きゅう)風流(ふうりゅう)




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