17字以上 001-010
1[新論]
翡翠以羽自残、
亀以智自害、
丹以含色磨肌。
翡翠は羽を以て自ら残ない、
亀は智を以て自ら害し、
丹は色を含むを以て肌を磨す。
翡翠は羽を以て自ら残ない、
亀は智を以て自ら害し、
丹は色を含むを以て肌を磨す。
2
阿字一刀、下於八識田中、
生死又斬、涅槃又斬。
阿字一刀、八識田中に下す、
生死も又斬り、涅槃も又斬る。
阿字一刀、八識田中に下す、
生死も又斬り、涅槃も又斬る。
3[詩経]
鶴鳴于九皐、声聞于十方、
魚潜在淵、或在于渚。
鶴九皐に鳴いて、声十方に聞こゆ、
魚潜んで淵に在り、或いは渚に在り。
鶴九皐に鳴いて、声十方に聞こゆ、
魚潜んで淵に在り、或いは渚に在り。
4[続伝六]
雁過長空、影沈寒水、
雁無遺蹤意、水無沈影心。
雁長空を過ぎて、影寒水に沈む、
雁に遺蹤の意無く、水に沈影の心無し。
雁長空を過ぎて、影寒水に沈む、
雁に遺蹤の意無く、水に沈影の心無し。
5[范文正公集]
居廟堂之高、則憂其民、
居江湖之遠、則憂其君。
廟堂の高きに居しては其の民を憂い、
江湖の遠きに居しては其の君を憂う。
廟堂の高きに居しては其の民を憂い、
江湖の遠きに居しては其の君を憂う。
6[史記]
狡兎死走狗烹、
飛鳥尽良弓蔵、
敵国破謀臣亡。
狡兎死して走狗烹られ、
飛鳥尽きて良弓蔵れ、
敵国破れて謀臣亡ぶ。
狡兎死して走狗烹られ、
飛鳥尽きて良弓蔵れ、
敵国破れて謀臣亡ぶ。
7
乞児亦不顧底破漆桶、
痩馬亦不食底蔓葛藤。
乞児も亦顧みざる底の破漆桶、
痩馬も亦食らわざる底の蔓葛藤。
乞児も亦顧みざる底の破漆桶、
痩馬も亦食らわざる底の蔓葛藤。
8
蛇出一寸、知其大與小、
人出一言、知其長與短。
蛇一寸を出れば、その大と小とを知り、
人一言を出せば、その長と短とを知る。
蛇一寸を出れば、その大と小とを知り、
人一言を出せば、その長と短とを知る。
9[呂氏]
伯牙能鼓琴、鐘子期善聴、
鐘子期死、伯牙断琴。
伯牙能く琴を鼓し、鐘子期善く聴く、
鐘子期死して、伯牙琴を断つ。
伯牙能く琴を鼓し、鐘子期善く聴く、
鐘子期死して、伯牙琴を断つ。
10[論語]
君子無終食間違仁、
造次必於是、顛肺必於是。
君子は食を終うるの間も仁に違うこと無し、
造次にも必ず是に於いてし、
顛肺にも必ず是に於いてす。
君子は食を終うるの間も仁に違うこと無し、
造次にも必ず是に於いてし、
顛肺にも必ず是に於いてす。
→ 【原文ルビ訓読】禅林句集 17字以上 011-020
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