2016年4月29日金曜日
呼吸は「Swinging door」 [鈴木俊隆]
話:室謙二
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鈴木俊隆老師は著書 Zen Mind, Beginner's Mind のなかで、
「われわれが『私』と呼んでいるものは、息を吸うときと吐くときに動く、Swinging Door(スインギング・ドア)でしかない」
と言っている。はじめて読んだときに、「うまいこと言うなあ」と感心した。いま読んでもまた感心した。
「私、私」と、私たちは言うけど、あれは呼吸のたびにバタン、バタンと動いている西部劇の酒場の入り口のスインギング・ドアにしかすぎないので、大切なものは、吐く息と吸う息そのもの(空気)で、そしてその重要な吐く息と吸う息は、すでに「私」ではない、ということ。
それでは、読むだけではつまらないから、あなたにもちょっと座禅というものをやってみたらどうかしら。どこか静かなところに行って、お尻の下に小さなクッションでも入れて、足を組み、手を結び、目を半分つぶり、そう、呼吸に注意する。呼吸を意識する。
あなたは「スインギング・ドア」にしかすぎないので、それを通り過ぎる。吸う息と吐く息が、重要なのだ。まず20分ぐらい。だめなら10分。
どうかな?
ティク・ナット・ハンは、著書 Being Peace のなかで、こう言っている。
「瞑想というのは、社会の外に出てしまうことでも、社会から逃げ出すことでもない。もう一度、社会に入る準備をすることである」
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引用:アメリカで仏教を学ぶ (平凡社新書)
ラベル:
ティク・ナット・ハン,
室謙二,
鈴木俊隆
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