賓主互換 賓主歴然
ひんじゅごかん ひんじゅれきねん
千宗屋「お茶における究極的な主客のあり方は『賓主互換(ひんじゅ・ごかん)』とその対をなす『賓主歴然(ひんじゅ・れきねん)』という言葉で表します。
「『賓主互換』とは、賓が主になり、主が賓になる、つまり自他の区別が渾然となってしまうということです。濃茶を練り上げるまでの時間、あそこでは無言です。言葉を介した時点で、もう自他の別ができてしまう。『賓主歴然』は、主と客が歴然と分かたれること。その感応こそが、お茶における主客の理想的なありようだというのです」
出典:内田樹『
日本の身体』