2012年10月9日火曜日

深く静かな呼吸が、身体を温める


雪ふる厳寒の禅寺で坐する僧たち。

その吐く息は冷たい空気の中を白く伸びる。坐禅に習熟した僧ほど、その息がずっと先まで伸びてゆく…。



深い呼吸のできる禅僧は、一分間あたりの呼吸数が3〜4回と、「深くゆっくり」したものなのだそうです。そして、その呼吸が深いほどに「身体が温まってくる」のだとか。

というのも、腹(丹田)でする呼吸法は、「かつて山中で修行をしていた僧が、厳寒期の洞窟で暖をとっていた方法」なのだそうです。深い呼吸により血行を良くして、身体を温めるというわけです。



あるデータによると、呼吸を整えることにより、「全身の血流が25〜28%アップする」とのことです。逆に呼吸が乱れると、身体も心も硬くなって収縮するために「血流は約15%ほど減る」そうです。

つまり、呼吸の仕方によって、差し引き40%も「血の巡り」が変わってくるということです。



ちなみに、「呼吸」という字の「呼」は吐く、「吸」は吸うことを意味します。つまり、息を「吐くこと」が呼吸の始まりなのです。

できるだけ長い時間をかけて息を吐けば、その息を吐き切った後は、自然と空気が身体に入ってきます。意識せずとも「吸」は始まるのだそうです。






出典:禅が教えてくれる 美しい人をつくる「所作」の基本

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