2020年10月24日土曜日

【総ルビ原文訓読】碧巌録 第15則

 

第一五則

「雲門倒一說」

雲門(うんもん)禅師(ぜんじ)(とう)一説(いっせつ)

 

【垂示】

垂示云、殺人刀、活人劍、

乃上古之風規、是今時之樞要。

且道、如今那箇是、殺人刀活人劍。

試舉看。

 

垂示(すいじ)(いわ)く、殺人(さつじん)(とう)活人(かつにん)(けん)

(すなわ)上古(じょうこ)風規(ふうき)にして、()今時(こんじ)枢要(すうよう)なり。

(しばら)()え、如今(いま)那箇(いずれ)()殺人(さつじん)(とう)活人(かつにん)(けん)

(こころ)みに()()ん。

 

【本則】

舉僧問雲門、不是目前機、

亦非目前事時如何。

門云、倒一說。

 

()す。(そう)雲門(うんもん)()う、

()目前(もくぜん)()にあらず、

()目前(もくぜん)()にも(あら)ざる(とき)如何(いかん)」。

(もん)(いわ)く、「(とう)一説(いっせつ)」。

 

【頌】

倒一說、分一節。

同死同生為君訣。

八萬四千非鳳毛。

三十三人入虎穴。

別別、擾擾怱怱水裏月。

 

(とう)一説(いっせつ)(ぶん)一節(いっせつ)

同死(どうし)同生(どうしょう)(きみ)(ため)(けっ)す。

八万(はちまん)四千(しせん)鳳毛(ほうもう)(あら)ず。

三十三人(さんじゅうさんにん)虎穴(こけつ)()る。

(かくべつ)なり、(かくべつ)なり、

擾擾(じょうじょう)怱怱(そうそう)たり水裏(すいり)(つき)


0 件のコメント:

コメントを投稿